Aさん
今回は、
- 抵当権抹消登記の手続は銀行がしてくれないの？
- 費用は誰が負担するの？
というAさんの素朴な疑問にお答えしていきます。
おとはさん
目次
抵当権抹消登記の手続は誰がする？費用負担は？
住宅ローンの完済手続を行うと、銀行から抵当権抹消登記に必要な書類一式の交付を受けます。この書類の中には「抵当権設定契約証書」という書面が含まれています。
抵当権設定契約証書の中の「費用負担について」の条項をご確認ください。
恐らくそこには「登記にかかる費用はすべて債務者と所有者が負担する」と記載されていると思います。
この条項により、住宅ローン借入時の「抵当権設定登記費用」と、完済時の「抵当権抹消登記費用」のどちらも債務者兼所有者であるAさんが負担しなければならないということになるのです。
さらに言えば、登記上の抵当権が残っていることでAさんは様々なリスクを抱えることになりますが、銀行は何も困ることがありません。そのため、抵当権抹消登記に必要な書類を交付することまではしてくれますが、「実際に抵当権抹消登記手続をするかはお客様におまかせします」という対応になるのです。
おとはさん
抵当権抹消登記にかかる費用の相場は？
Aさん
手続を自分でやるか司法書士に依頼するかで費用はかわってくるみたいだけど、どのくらい差があるんだろう？
ご自身で手続される場合の抵当権抹消登記費用は、5,000円～6,000円ほどで済むことが多いです。（不動産の個数によって費用は増減します）
司法書士に依頼をした場合は、上記費用にプラスして司法書士への報酬が発生します。報酬相場は10,000円～15,000円ほどです。
| 一般的な一戸建て（土地1筆・建物1個）の場合の費用事例 | ||
|---|---|---|
| 項 目 | 自分で手続 | 司法書士に依頼 |
| 登録免許税 | 2,000円 | 2,000円 |
| 不動産調査費用（※１） | 1,200円 | 670円 |
| 郵送費or交通費 （法務局への申請時） |
1,000円程度 | 1,000円程度 |
| 完了謄本取得費用（※２） | 1,200円 | 1,000円程度 |
| 司法書士報酬 | ー | 10,000円～15,000円 |
| 合 計 | 5,400円～6,000円程度 | 14,500円～20,000円程度 |
- ※１
対象不動産の権利状態を調べるために登記事項証明書を取得します（1通600円）。司法書士は登記情報提供サービスというシステムの利用登録を行っている事務所が多く、登記事項証明書よりも費用が安い「登記情報」を取得して調査を行います。 - ※２
抵当権抹消登記完了後に、登記上の抵当権が間違いなく抹消されているかを確認するために登記事項証明書を取得します（1通600円）。司法書士はインターネット申請により取得する事務所が多く1通500円程で取得することが可能です。
おとはさん
まとめ
ネット銀行が普及した影響もあり、わざわざ窓口に出向くことなく住宅ローンの完済手続を行うことができる銀行が増えています。その場合、抵当権抹消登記に必要な書類も郵送で銀行から自宅に送られてきます。
便利になった反面、銀行担当者から手続に関する詳しい話を直接聞くことができず、「抵当権抹消登記をどのように行えば良いのか分からない」という方が増えているようにも感じます。
前章の表でご説明したように、ご自身で手続を行えば司法書士に依頼をするよりも費用を１万円ほど節約できます。
しかし、自分で手続をやろうと考えた方の中には
- やろうやろうと思いつつもついつい放置してしまった
- 仕事が忙しく時間が取れないまま、抵当権抹消登記のことを忘れてしまっていた
- やってみたら案外難しく途中で諦めてしまった
という方が多くいらっしゃいます。
このように長期間放置していると、手続が複雑になっているケースがとても多いです。
手続が複雑になったあとでは、司法書士に依頼するとしても当初より高額になってしまう可能性が高いため、住宅ローン完済時に司法書士に依頼をしていた方が安上がりだったという結果になりかねません。
抵当権抹消登記は、住宅ローン完済時になるべく早く終わらせておくことを強くお勧めします。
仕事が忙しくて時間が取れないという方や、近くに司法書士事務所が無いという方のサポートをさせていただきたいので、事務所にご来所いただくことなくメール・電話・郵送にて手続を進めることが可能です。
まずは、下記の「かんたんお見積フォーム」からお気軽にお問い合わせください。
おとはさん
